こんな言い方あり?!He don’t She don’t 文法的に正しいのは?

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She don’t know ? 三人称単数形は?

学校で英語を習い始めてしばらくすると、動詞の活用と言うものを習いますが、その中に三人称単数形と言う形がありますよね。

語尾にSがついたりして動詞の形が変わるヤツですね。

He,she,it など第三者や物が主語になる場合、続く動詞はDoならdoestaketakes、 havehasなどいわゆる三人称単数現在形になります。

しかし映画や音楽などを通して色々な英語を聞いていくうちに、He don’tなど明らかに文法とは違った言い方をしてる人を見かけます。

これは単純に言い間違えているのか、あるいはこのような言い方(表現も)もあるのか以前から気になっていました。


Jay-Z “Girls,Girls,Girls”

例えば2001年にリリースされたJay-Zの曲 ”Girls,Girls,Girls“。聴いていると、リリックの中で明らかに”she don’t know how to act~”と歌ってますし、それ以外にもShe lookなどsが抜けていたと思いきや、今度はShe givesなど普通にsが付いてたりします(笑)。


Bon Jovi “She Don’t Know Me”

1984年にリリースされたBon Joviの”She Don’t Know Me”。

この曲でもタイトルはもちろん、曲中では終始”She don’t~”と言った内容の歌詞が展開されています。

ただフック(サビ)の最後の部分ではShe doesn’t even know my nameと歌っているところが一度だけありますが。

他にもスティングやビートルズをはじめ、”She don’t”という歌詞を使った曲がたくさんあります。

結局”She don’t~”は正しいのか?

実際、非ネイティブの人達(ラテン系、アジア系など)と話していると”She don’t“と言う方は時々いますし、これは単に英語が母国語ではないので、話すときはそこまで注意が回らなかったりして、単なる間違いであることが多いようです。

では英語圏の人たちはどうなんでしょうか?

現代の英語ではネイティブ話者の中にも意図的にそう言う話し方をする人もいるようですし、音楽の歌詞の中では表現の方法の一つとして使われ、少し悪っぽい感じ、あるいは無教養な雰囲気を出したりする効果もあるようですね。

砕けた表現でクールな感じの雰囲気があるようです。

特にラップ系の音楽では耳にすることが多いです。


現在は”She don’t“も使われたりするが、あくまで口語のくだけた表現で、文法的には”Doesn’t”が正しい。

アメリカでは若者を中心にあえて三人称単数形に”don’t“を使うケースもありますが、これをスタンダードな英語とは別の方言的なもの(Vernacular)、だとする見方もあるようです。

英語はアメリカ、イギリス以外でも世界中で使われていますし、実際インドやジャマイカ、シンガポールなど英語が公用語の国々では、それぞれの地域によって変化した英語を話していたりします。

ですのでアメリカ国内でもグループや地域などで英語の話し方に差異があったりするのでしょう。


色々な人の多種多様な英語がある現在、一つのスタイルだと認識しよう

あくまで文法的には”Doesn’t“が正しいのですが、”Don’t“でも意味は通じますし、そう言う話し方も存在すると思っておくのがいいでしょう。

しかし言語とは時代とともに変化して行くものなので、そのうち”She don’t”が一般的な表現になることがあるかも知れません(笑)。

 

 

コメント

  1. 早田 より:

    She don’t と表現してビートルズの涙のチケットが良く知られれますよね。
    私は、これは、一人称だと思ってました。なぜなら、曲の最初が、I think となっているからです。彼女が何を感じているか事実は分からないけど、歌ってる本人は、彼女は気にかけてくれてないと思ってるので。
    上に紹介された歌詞も、一人称になりませんか?
    正統派のカレンカーペンターが、ビートルズの涙のチケットをhe don’t に変えて歌ってたので、理由があるのではないかと思うしだいです。

    • cheersenglish より:

      早田さんこんにちは!
      ビートルズの涙のチケット、名曲ですね!
      この曲はShe don’t の前までは三人称単数で書かれていますよね。おそらく、理由としてはそのラインを強調する効果のある表現なのかなと感じました。
      同じような使われ方の歌詞の曲は多いですし、”She don’t”や”He don’t”という表現が詩や音楽の世界では一般的になっているように感じます。
      英語は世界中の様々な地区で話されている言語ですから、本来は正統では無い用法も一般的になって来るという事が、起きているのかもしれません。ちょうど若者言葉のような感じで。

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